※NARUTOを読んでいない方はネタバレ等にご注意ください。また、個人的な妄想を含んでおります。
様々な姿で友や仲間のために闘ってきたナルト
— NARUTO・BORUTO【原作公式】 (@NARUTO_kousiki) September 4, 2024
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結局、自来也が原作251話『砂へ…‼』で言っていたナルトの「あの術」とは何だったのでしょうか…
多くの方が疑問に感じているかと思います。詳細を忘れてしまった方もいるでしょう。
この記事ではその疑問に終止符を打つべく、その答えを確認するとともに、なぜそれでもなお読者の間で疑問となっているのかについても紹介します。
先に答えを言ってしまうと、「あの術」とは「九尾の力」だと考えられます。
振り返ってみましょう。
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疑問の発端
自来也の発言内容
ナルト… 分かってるとは思うが…
あの術は使うなよ…
NARUTO -ナルト-巻ノ二十八ナンバー251:砂へ…‼|岸本斉史
この発言は、我愛羅を救出すべく(風影奪還任務)木ノ葉隠れの里からカカシ率いる第七班を送り出す時、自来也が成長したナルトへ伝えた言葉です。
成長したナルトがどこかで新たな術を使う伏線のように思えた方もいるのではないでしょうか。
なぜピンと来ないのか
様々な場で考察されているこの疑問。なぜその答えとなる候補がいくつも出てくるのか、その理由と考えられるものがこちらです。
答えが「九尾の力」であるとなんとなくわかりつつも、少し納得がいかないのはこれらが要因となっているのではないでしょうか。
読者の中には「ナルトは自来也の言いつけを守り続け、ずっとあの術を使っていないのではないか」と考える人もいるほどです。
なぜ「あの術」は「九尾の力」なのか
アニメでは「あの力」
ナルト… 分かってるとは思うが…
あの力は使うなよ…
NARUTO -ナルト- 疾風伝228話:出撃、カカシ班|岸本斉史
上記で紹介した自来也の発言の場面(原作251話)と同じ部分です。アニメでは「術」から「力」へ改変されています。
これが原作からの修正という意味で変わったのか、アニメ制作の都合上で変わったのか、それとも単なるミスなのか、原作で「術」となっている以上なんとも言えないところですが、アニメ制作陣の間では「九尾の力」と解釈していた可能性が考えられます。
その根拠を解説します。
ナルトが使ってはいけない術と力(風影奪還任務内)
そもそも、風影奪還任務以前のナルトが使用可能な術、力の中で使ってはいけない要素を持つものは何があるでしょうか。
特に風影奪還任務内で使っていた可能性が高いと考えるとかなり候補は絞られます。
- 影分身の術
ナルトが自来也と出会う前から使い続けている術です。任務中は多数の影分身を作っていたわけでもありません。 - 螺旋丸(大玉螺旋丸)
自来也から教わったナルトの必殺技。大玉螺旋丸はナルトの持つ多量のチャクラを生かして使えるようになった強化形です。 - 九尾の力
- 口寄せの術
自来也から教わった術。サソリと対峙した際、ナルトは巻物から大きな手裏剣を口寄せしました。 - 幻術返し
自来也から教わりました。忍の基礎と言える技術です。うちはイタチ(分身)の幻術から抜け出そうとしました。
これらが該当します。この中で異質なものは九尾の力くらいです。他の術で特に変わったことはしていないです。
わかりやすくリスクがあるものも九尾の力くらいです。
九尾の力は暴走する恐れと、発動中に纏う妖狐の衣からはダメージを受け続ける危険性があります。
文脈から考える
原作251話『砂へ…‼』の自来也による「あの術」発言。その前後を確認します。
ナルトがカカシ、サクラとともに五代目火影・綱手からある任務の内容を言い渡されていた時、砂隠れの里から「風影が暁という組織の者に連れ去られた」との伝言が届きます。
急遽ナルトは風影奪還任務を担当することになりました。
五代目風影・我愛羅を連れ去った組織「暁」。彼らは我愛羅と同じく尾獣を宿した人柱力であるナルトも狙っていました。
綱手はその情報を知りながらもカカシ班を見送ります。そこに自来也が登場。
自来也は綱手に「ナルトと暁の関係」について確認。
次に自来也はナルトを呼び、忠告します。
“暁”相手に無理は決してするな…
NARUTO -ナルト-巻ノ二十八ナンバー251:砂へ…‼|岸本斉史
自来也とナルトの会話の様子を見ているカカシ。
ここで自来也がナルトに伝えた内容が上記で紹介した「あの術」についてでした。
「分かってるとは思うが…」と重ねて伝えているようにも受け取れます。
そして最後にはカカシの横へ行き、
カカシ… ナルトがあまり無茶しないよう見張ってくれ 頼んだぞ…のォ
NARUTO -ナルト-巻ノ二十八ナンバー251:砂へ…‼|岸本斉史
と伝えるのでした。
「あの術」発言の前後には「ナルトの無茶」を心配する意図が感じられる言動があったということになります。
ナルトの「無茶」と「あの術」は密接に関わっている、またはほぼ同じものと考えていいのではないでしょうか。
ナルトが暁に対して無茶をする…その動機は「怒り」にありました。
九尾の力は「怒り」が引き金で発動
ナルトの無茶。自来也の恐れていたことがカカシの前でも起こったようです。
ほとんど答え合わせのようなシーンです。
NARUTO -ナルト- 疾風伝255話『画蛇添足』。原作284話から285話にあたる話に差し込まれた原作291話のシーン(アニメ260話で回想する)です。
風影奪還任務で万華鏡写輪眼の力を使いすぎて、しばらくの間入院することになったカカシ。
そこに自来也、綱手、ヤマト、シズネが見舞いにくる一幕がありました。
そこではヤマトがカカシの代わりをすることになった理由を説明(その理由は、柱間の力で人柱力をコントロールするため)。
カカシは、ナルトの中にある九尾のチャクラがあふれ出し、妖狐の衣となった出来事を前回の任務(風影奪還任務)を具体例にして語りました。
あいつの体から漏れたチャクラが妖狐をかたどり始めたら気を付けろ…
いいか… 尾が一本のうちに止めろ…
…コレを使え すぐにチャクラを押え込む事ができる
NARUTO -ナルト-巻ノ三十一ナンバー277:究極の芸術‼|岸本斉史
また、当時の暴走は自来也からもらった札で止めたとも説明。
自来也も同様の現象をナルトとの修業中1に確認したと話しました。
251話、自来也がカカシ班を里から見送る際、ナルトへの「あの術」発言の後にカカシに対してナルトに無茶をさせないように頼みました。この時には既に妖狐の衣を押え込む札をもらっていたと考えると、カカシはナルトの無茶を九尾の力と結びつけていたはずです。
自来也は念を押す形でカカシに頼んだのだと言えそうです。
怒りが引き金となり 妖狐の尾が生え 増えていった
その三本目まではあいつも 意識を保っていたが
四本目になると見境が無くなり
破壊衝動に支配されていった
NARUTO -ナルト-巻ノ三十三ナンバー291:怒りの引き金‼|岸本斉史
また、九尾の力はナルトが無茶をすることで発動する可能性が高まるとも言えるでしょう。実際に、ナルトが強大な敵である暁や大蛇丸、薬師カブトなどに怒りの感情を抱いたことによって妖狐の衣が現れました。
敵を倒したいとする感情が先走ると無茶にも繋がります。
「九尾の力」は自来也が特に警戒している力であることは間違いないでしょう。
まとめ
以上の要因から、少なくともアニメでの「あの術」は「九尾の力」であると言っていいのではないでしょうか。原作でもこれで問題は無いでしょう。
しかし、この結論は一応、アニメによる改変内容も含めて導き出されたものです。
原作でも同じように考えられていたのかわからない、風影奪還任務で使われたとは限らないとすると、話がややこしくなってきます。
ナルトまたは自来也によって「あの術」と呼ばれたものが他にもあるからです。
ここからは、もしかしたら程度で読んでいただくくらいがちょうどいいと思います。
ナルトと自来也による他の「あの術」発言から
実は疑問の発端となった原作251話『砂へ…‼』の「あの術」発言以降、ナルトや自来也が再び「あの術」と発言するシーンが存在します。
明確に伏線を回収しているわけではありませんが、割と可能性を感じさせる根拠もあるので紹介します。
九喇嘛(リンク)モード、尾獣玉
発言までの流れ
いずれは あの術をナルトに完成させるのがあやつの遺志だと ワシは思う
NARUTO -ナルト-巻ノ四十一ナンバー370:胸騒ぎ|岸本斉史
これは、「あの術は九尾の力である」という結論の、さらなる根拠となる発言とも言えるでしょう。
自来也は強敵(小南、ペイン六道)と戦う前に、九尾の封印を解く鍵を持つ蛙であるガマ寅を呼び出しました。
自来也に何かあった場合、封印の鍵をナルトに託すためです。
ガマ寅は、少し力を解放しただけも危険な九尾を復活させてしまう危険性があるとして反対します。
そこでこの発言でした。自来也が四代目火影・波風ミナトの意図を考えた末の言葉です。
また、自来也は次のようにも発言しています。2
ミナトは 何か重大な事実を知っていて その事実のために九尾の力を我が子に託したのだとたのだとしたら…
NARUTO -ナルト-巻ノ四十一ナンバー370:胸騒ぎ|岸本斉史
封印を緩めた際は…
ガマ寅は過去、自来也に促されてナルトにある封印を緩めた経験があります。
その結果、ナルトの中にあった九尾のチャクラがあふれ出し、妖狐の衣となりました。
そして、暴走したナルトを止めようとした自来也が命の危機に瀕したのでした。
自来也が死の危険に晒された経験は二度ありました。その内の一つとなります(もう一つは綱手によって)。
先述したように、これはナルトとの修業時の出来事ということです。自来也の意図で封印を緩めたということは、九尾の力をコントロールしようとする内容だったのでしょう。
251話『砂へ…‼』での「あの術」と370話『胸騒ぎ』での「あの術」、ほとんど同じものを指していることがわかるかと思います。
「完成させる」が意味するもの
370話『胸騒ぎ』での「あの術」も、「九尾の力」を指していると考えて問題は無いと思うのですが、自来也は「あの術」を完成させようとしています。
九尾の封印を解き、完成させる「あの術」…自来也は完成した術の名前までは言いませんでした。
しかしこれは、結果的には「九喇嘛(リンク)モード」、または「尾獣玉」であると言えそうです。
どちらも術と呼べるものなのかは明言されていませんが、ナルトが「九尾の力」を完全に使いこなした先にあるものです。
ミナトの意図から考えてもこの二つであると言えるのではないでしょうか。
ミナトの意図から
『NARUTO-ナルト-外伝 ~渦の中のつむじ風~』での出来事です。
ミナトと自来也は大戦で人柱力による完全な尾獣化と尾獣玉を目の当たりにしています。
この出来事を参考に開発された術が「螺旋丸」(自来也はこの様子も見ている)。ミナトは人柱力であるクシナに伝授するつもりでいました。
クシナが尾獣玉を習得する前段階の術として開発したのでしょう。その意志はナルトへ引き継がれます。
よって、370話『胸騒ぎ』での「あの術」は結果的な「九喇嘛(リンク)モード」、または「尾獣玉」であると考えられます。
おいろけ逆ハーレムの術
発言までの流れ
ああ! もうアレしかねェ…! あの術しか!
NARUTO -ナルト-巻ノ七十一ナンバー681:カグヤの涙|岸本斉史
大筒木カグヤに挑むナルトとサスケ。しかしカグヤと黒ゼツに捕らえられてしまいます。
黒ゼツがカグヤを復活させるまでの物語を話しました。
ナルトとサスケを捕らえていた手を剥がしたナルトは、忍の歴史はカグヤと黒ゼツだけのものではないと主張。
この発言は、ここで作戦を思いついたナルトが言ったものです。
そしてカグヤの目の前で使用した術が「おいろけ逆ハーレムの術」でした。
根拠
251話『砂へ…‼』の自来也による「あの術」発言のテンションからするに、「おいろけ逆ハーレムの術」を指しているとは流石に考えにくいです。
なぜ禁止したのかも不明です。
しかし、ハーレムの術自体は風影奪還任務以前からナルトが使用可能なものです。
また、術を見たカカシの反応が面白いです。
意外性ナンバーワン! まさかナルトのこのエロ忍術が世界を救うことになるのか‼ 見てますか‼ 自来也先生‼
NARUTO -ナルト-巻ノ七十一ナンバー682:見たことねーだろ|岸本斉史
カカシがエロ仙人・自来也との思い出を振り返っています。カカシ、自来也との関わりもある術であるということで、読者の間でも候補となっています。
自来也の言っていた「あの術」発言は、ラスボスであるカグヤ戦まで引っ張った壮大なボケだったのかもしれません。
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