【BORUTO】十羅のモデルはラーヴァナ。ラーマーヤナとの共通点【ボルト考察】 

考察

※BORUTO第2部、最新31話時点での記事です。読んでいない方はネタバレ等にご注意ください。また、個人的な妄想を含んでおります。

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はじめに 

BORUTO第2部から登場した新たな脅威、「人神樹・十羅(ジュラ)」。
十尾の意識が分裂して存在する中で、「十尾そのものの化身」として統率するリーダー的存在です。 

一見するとぽっと出の新キャラクターのように見える十羅ですが、
実はモチーフの段階から主人公・うずまきボルトとの深い因縁が仕込まれています。 

今回は、十羅のモデルと考えられる存在と、そう考えるに至った根拠を紹介していきます。
十羅が何から着想を得て描かれているのかを知ることで、
他のキャラクターのモデルがわかるだけでなく、
BOURTOの物語の今後の展開まで見えてくるかもしれません。 

人神樹・十羅のモデルは「ラーヴァナ」 

結論から言えば、人神樹・十羅のモデルは「ラーヴァナ」ではないかと考えられます。 

ラーヴァナとは、インド二大叙事詩の一つ『ラーマーヤナ』に登場する羅刹の王です。
バラモン教やヒンドゥー教における羅刹は「人を惑わして喰らう魔物」として描かれることが多く、ラーヴァナは主人公であるラーマに立ちはだかる宿敵として、
悪役ながら長きにわたり世界中で人気を博している存在です。 

↑実際に、日本語版BORUTO第2部の23話の扉絵には「羅刹」の文字があります。決定的です。

NARUTOとBORUTOの物語には、各所にインド神話の要素が散りばめられています。
忍の力の源である「チャクラ」をはじめ、
サスケの前世である大筒木「インドラ」、
BOURTOの物語の鍵を握る神術「楔(カーマ)」なども関連するワードです。
ラーマーヤナはそんなインド神話の長編叙事詩であり、
最強の鬼神として登場するラーヴァナが十羅のモデルと考えられる根拠はたくさんあります。 

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ラーヴァナとはどんな存在か 

ラーヴァナは聖仙・ヴィシュラヴァスと羅刹の女・カイカシーの間に、
十の頭と二十の腕を持って生まれました。
聖仙の血を引くことから非常に頭がよく、
自ら苦行を重ねることでヒンドゥー教における最高神の三柱のうちブラフマーとシヴァから力を授かっています。 

その結果、神仏にも負けない絶対的な存在へと上り詰め、
羅刹の軍勢とともに神々に挑んで勝利をおさめ、
リーダー格のインドラを捕らえるまでに至ります。
しかしこの出来事をきっかけに最高神・ヴィシュヌが人間として降臨することとなり、
コーサラ国の王子・ラーマとして誕生します。
そしてラーマとラーヴァナの長い戦いが始まるのです。 

十羅とラーヴァナの共通点 

根拠① 魔物としての側面を持つ 

一つ目の共通点は、十羅とラーヴァナがどちらも「人を惑わして喰らう魔物」としての側面を持つことです。 

十尾を含む尾獣は「魔獣族」であるとされ、忍界で長きにわたり恐れられてきた存在です。
人神樹はそんな十尾が特異な進化を遂げた存在であり、
中でも十羅は「十尾そのものの化身」として誕生した別格の存在と考えられています。
また、十羅を含む人神樹は人間を標的として捕食することで情報を得ようとしており、
ラーヴァナと同様の「魔物」的な性格を持ちます。 

根拠② 神の力を授かっている 

二つ目の共通点は、どちらも神から力を授かっているという点です。 

十羅の場合、大筒木ではないコードによって人神樹への進化が引き起こされますが、
コードはイッシキ由来の神術「楔」とシバイの細胞を持っています。
ボルトはコードの持つ「大筒木の要素」が十尾に影響を与えたと考えており、
特にシバイは「神」と呼ばれていることから、人神樹たちは神の加護を受けているといえます。 

また、十羅がボルトへの凶弾が急所を外した際に「天啓」を感じていたシーン1も印象的です。
ラーヴァナもシヴァに強い信仰心を抱き、苦行に耐えることで神から力を授かっており、
神との繋がりという点で両者は共通しています。 

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根拠③ 賢さと象徴的な「十の頭」 

三つ目の共通点は、その賢さと「十の頭」という象徴的な特徴です。
ラーヴァナの十の頭は賢さの象徴として語られており、
十羅にも学識豊かで賢いキャラクター性があります。
「十羅」という名前自体に、
「十の頭を持つ羅刹」という意味が込められているのではないでしょうか。 

一見して十羅に十の頭は見られませんが、人神樹は一つの存在とされているだけでなく、
十羅は他の人神樹と感覚の一部を共有しているといいます。
十羅以外の人神樹も彼の頭の一つと捉えることができるでしょう。 

さらに、ラーヴァナの十の頭は一説によると「煩悩」を象徴しているとされます。
例えば人神樹・祭の「嫉妬」の感情は、この煩悩の表れと見ることができます。2
祭は木ノ葉丸への好意と嫉妬の間で揺れ動いており、
十羅自身も「愛」という概念を「思考が狂わされる原因」として煩悩に近いものと捉えています。 

根拠④ 「インドラ」を捕虜にしている 

四つ目の共通点は、両者とも「インドラ」を捕らえているという点です。 

ラーマーヤナでは、ラーヴァナが神々と戦った際にリーダー格のインドラを捕虜にしています。BOURTOでは、大筒木インドラの転生者であるサスケが爪アカに噛みつかれ、
変化した木に捕らわれて後に人神樹・左の原型となってしまいます。3
「インドラ」が捕らえられるという点が見事に一致しています。 

また、ラーヴァナの息子・メーガナーダはインドラを倒したことで
「インドラジット」という名を授かります。
インドラジットは戦う際に自身の姿を隠す魔法を使いますが、
これは人神樹たちが使う神術「爪痕」と似ており、
特に左がこの爪痕で身を隠して攻撃する様子が見られます。 

ボルトとラーマ――深い因縁の正体 

ここまで読んでいただいた方は薄々気づいているかもしれませんが、
ボルトはラーマーヤナにおける「ラーマ」にあたる人物であると考えられます。 

ボルトの身に宿った大筒木モモシキは、
その名前から「桃太郎」をヒントにした設定を持っているといえます。
そして桃太郎にはさらにモデルが存在するという説があり、
そのモデルの一つがラーマだとされています。
桃太郎が鬼を退治しに敵の本拠地の島へ仲間を引き連れて向かう様子は、
まさにラーマーヤナのラーマと同様です。 

ラーマはヒンドゥー教の最高神・ヴィシュヌの化身であり、ヴィシュヌの魂が宿っています。
ボルトも神術「楔」によって似た状況に巻き込まれており、
BOURTOでのヴィシュヌにあたる存在はシバイではないかと考えられます。
シバイはシヴァやブラフマーだけでなく、
ヴィシュヌのような一面も持っているのかもしれません。 

サラダはシーターか? 

ラーマーヤナでは、ラーヴァナがラーマの妃・シーターを連れ去り、
ラーマが取り戻すために戦います。
BOURTOにおける「シーター」にあたる人物は誰でしょうか。
最有力として考えられるのは、うちはサラダです。 

シーターは数々の困難に見舞われながらもラーマへの愛を貫き通した強い女性であり、
ボルトを想うサラダと重なります。
また、シーターはヒンドゥー教の女神・ラクシュミーの化身とされており、
サラダにもラクシュミーをモデルの一つとしている説があります。
ラクシュミーが蓮華の目を持つとされることから、
サラダの万華鏡写輪眼は蓮華を表現したものと考えることもできます。 

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第2部31話現在、サラダが十羅の興味の対象になるという可能性も浮上しています。
「愛」によって新たな力に目覚めるサラダの様子は、
愛を克服して進化しようとしている十羅にとって魅力的に映るのではないでしょうか。
今後「ボルトがサラダを取り戻すために十羅と戦う」という展開が来る可能性も十分にあります。 

まとめ 

以上が「十羅のモデルはラーヴァナである」と考える根拠です。 

BORUTO第2部の物語はインド叙事詩『ラーマーヤナ』から着想を得ていると考えることで、
多くのことが見えてきます。
十羅とラーヴァナの共通点として紹介した

  • 魔物としての側面
  • 神の力
  • 十の頭と賢さ
  • インドラを捕らえる

という点はどれも非常に説得力があります。 

一方で、この物語がラーマーヤナ以外の要素も多く含む深みのある内容であることも見えてきます。
「自分を認めることの大切さ」は前作NARUTOの連載時から強く押し出されているメッセージであり、
いつか登場人物のそれぞれが自分を信じ、
自分の物語を歩み出すときがくるのではないでしょうか。

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  1. BORUTO-ボルト- -TWO BLUE VORTEX-4巻13:十方|岸本斉史・池本幹雄 ↩︎
  2. 人神樹・祭の名前の由来は、原型の風祭モエギからという可能性は高い。しかしもう一つ、サンスクリット語の“Mātsarya(マーツァリヤ)”に由来している可能性もある。この単語の意味は「嫉妬」である。 ↩︎
  3. BORUTO-ボルト- -TWO BLUE VORTEX-2巻5:標的|岸本斉史・池本幹雄 ↩︎

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