【BORUTO】果心居士の役割とモデルを『北欧神話』から推測【ボルト考察】

考察

※BORUTO第2部、最新32話時点での記事です。読んでいない方はネタバレ等にご注意ください。また、個人的な妄想を含んでおります。

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『BORUTO』の物語には、様々な神話の要素が散りばめられています。
主人公・うずまきボルトをはじめ、多くのキャラクターには インド神話との関連性が見られます。 

【BORUTO】十羅のモデルはラーヴァナ。ラーマーヤナとの共通点【ボルト考察】 
今回は、人神樹・十羅のモデルと考えられる存在と、そう考えるに至った根拠を紹介していきます。十羅が何から着想を得て描かれているのかを知ることで、他のキャラクターのモデルがわかるだけでなく、BOURTOの物語の今後の展開まで見えてくるかもしれません。

しかし、すべてのキャラクターがインド神話に関連しているわけではありません。
第1部で新たに登場した改造人間たちの一部からは、 別の世界観を感じることができます。 

今回取り上げるのは、自来也のクローン・果心居士です。
居士のキャラクターデザインを起点に、
『BORUTO』では北欧神話をモチーフとした物語が展開されているのではないかと考えました。
居士が守ろうとしているものは、星だけではないかもしれません。 

【BORUTO】果心居士とは?【ボルト解説】
果心居士は三途アマドによって造られた自来也のクローンです。姿や能力などは自来也にかなり似ていますが、人格はかなり違う様子。自来也のようなスケベな下心は無く、いつも冷静沈着な雰囲気を帯びています。アマドと同じく、ジゲン率いる組織「殻」の元メンバー。

居士のモデルはオーディン? 

居士のモデルの一つは、北欧神話の最高神・オーディンではないでしょうか。
まずはオーディンについて、簡単に解説します。 

オーディンは戦争、知恵、詩、魔術、死者を司る最高神です。
アース神族の長として、神々の世界アースガルズを統べています。
オーディン最大の特徴は、片目を失った老賢者の姿です。
知恵の泉の水を飲むため、自らの片目を代償として捧げました。
この犠牲により、未来を見通す知恵と深い知識を手に入れています。 

また、ルーン文字の秘密を得るため、世界樹ユグドラシル1に自らを吊るし、
槍で貫いて九日間苦しむ試練を自らに課しました。
二羽の大鴉フギンとムニンを世界中に飛ばして情報を集めさせ、
勇敢な戦士たちをヴァルハラへ導く存在でもあります。 

オーディンの世界には、常に終末の影が差しています。
ラグナロクと呼ばれる最終戦争の予言です。
オーディンはこの運命を知りながらも備え続け、
勇敢な戦士たちの魂をヴァルハラに集め続けました。2 

居士とオーディンの共通点 

見た目の類似性 

オーディンはよく片目を失った状態で描かれ、 帽子やローブを目深にかぶった姿で表現されます。 居士は片目を失ってはいませんが、 ローブで左目が隠れているという点に作者の意図を感じます。 

居士の顎には髭が蓄えられており、これもオーディンの特徴と重なります。
オーディンの異称「ハールバルズ」には「灰の髭」という意味があります。
また「グリームニル」という異称は「仮面で姿を隠した者」を意味します。
居士は殻に属していた間、仮面をつけて正体を隠していました。 

行動と運命の類似性 

居士は捨て駒と理解しながらも、大筒木イッシキとの戦いに身を投じました。
オーディンと同様に、瀕死の状態に追い込まれています。 

この自己犠牲の結果、居士はあらゆる未来を視る神術「十方」を会得しました。
ルーン文字を得たオーディンのように、 自身と世界の運命、そして「役割」を理解したのです。 

知識を伝える役割 

オーディンは知識や情報を異常なまでに欲する神として有名です。
さらに、その知識を仕える神々や英雄たちに与えることもありました
居士も未来の情報をボルトやエイダなどに伝えています。 3

ボルトはこの情報を駆使して「飛雷神の術」を習得しました。
この術に使われる装飾品の中には、ルーン文字の形をしたものがあります。
これが『BORUTO』と北欧神話のつながりを示す有力な証拠と言えます。  

【BORUTO】原作第2部22話(102話)『十羅』振り返り【ボルトネタバレ考察】
最悪の戦いが始まってしまいました。木ノ葉丸を助けたボルトのもとに人神樹・十羅が出現。ボルトは持ち前の機動力で十羅を翻弄しようと戦いますが、ひとつひとつ攻略されてしまいます。残る望みは「渦彦」のみ…ボルトは絶望の未来を変えられるでしょうか…! 

果心居士の真の役割とは 

オーディンの真の目的 

オーディンは終末の内容を知っていたにも関わらず、
その終末のきっかけである最終戦争ラグナロクに挑みました。
なぜでしょうか。
彼の目的は「世界や自分を守ること」ではありませんでした。
その真の目的は、世界や人生の「意味を守ること」にあったと考えられます。 

オーディンが最も恐れていたのは、無意味な終末を迎えることでした。
滅亡という確定した運命から目を背けるのではなく、
「それをどう迎えるかを自分で選ぶ」ことを引き受けたのです。 

もし運命に抗わなければ、終末は単なる災厄に過ぎなくなります。
そこには物語も、選択も、意志も存在しません。
オーディンはこの「意味の喪失」を避けるために、戦うことを選びました。 

彼は神々や英雄とともに抗い、役割を与えて全うさせました。
「運命を知ってもなお役割を果たした者がいた」という事実こそが、
世界が無意味でなかった証明となります。 

オーディンは知恵と詩の神でもあります。
神話の語り部として、世界に意味を与えて一つの叙事詩を完結させました。
ラグナロクの後に新たな世界が芽生え、彼が守った「意味」は次世代へ受け継がれます。 

居士と自来也の信念 

居士の行動の本質もオーディンと同様に、
「世界の意味を守り、物語を残すこと」にあると考えられます。 

オリジナルである自来也はまさにそのような人物でした。
自来也は作家の一面を持ち、自身の一生に「自来也豪傑物語」と名づけていました。
物語の「結び」の重要性にも気づき、最後の出来が物語を決めると考えていました。 

彼は生きて帰れないとわかりながらも、ペイン六道の秘密を探る戦いに挑みました。
瀕死になりながらも「諦めない」という選択を世界に残し、
次の世代がつくる物語に自分の意志を託したのです。 

居士には、そんな自来也と同じ信念が宿っている可能性があります。
ミツキとログが同じ遺伝子情報を持ちながら似た考えに至った4ように、
居士も無意識に自来也と似た結論に辿り着いても不思議ではありません。 

居士は「映画監督」のような存在 

居士をはじめとする「運命の特異点」は、
他の登場人物よりも作者や神に近い次元にいると考えられます。 

未来の情報を多く得た彼らは、運命のレールから逸脱した存在です。
特に居士は「起こりうる全ての可能性」を視られることから、
物語の作者の意図を推測できる立場にあります。 

しかし未来を知るということは、未来を壊す行為でもあります。
そのため彼らは物語を壊さないようにしながら、
良い未来へ世界を陰から後押しする務めを負っています。 

この後押しが、信念を持つ登場人物たちの見せ場をつくっています。
居士はいわば「映画監督」のような役割を担っているのです。 

神術「十方」の光景がフィルムのようなものに映っていたのも、
この役割を暗示していたのかもしれません。 

まとめ 

今回は北欧神話との関わりをヒントに、果心居士の真の役割を考察しました。 

居士のモデルはオーディンであり、その類似点は見た目、行動、運命にまで及びます。
そして居士の真の役割は「世界を救うこと」というより、
「物語の意味を守り、残すこと」にあると考えられます。 

自来也がそうだったように、居士もまた信念を持って役割を全うしようとしています。 『BORUTO』には様々な歴史的背景が上手く取り入れられており、
キャラクターや物語の深みはこうした要素から生まれているのだと改めて感じます。
居士の今後の行動を、ぜひこの視点から見てみてください。 

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  1. NARUTO・BORUTOに登場する神樹は北欧神話の世界樹ユグドラシルに近い設定がある。北欧神話の宇宙はユグドラシルを中心に九つの世界からなる。オーディンとその兄弟が、原初の巨人ユミルを利用して世界を創造した。対して、NARUTOでも大筒木ハゴロモが神樹から九つの尾獣を分裂させ、世界各地に振り分けており、九つの世界を形作っている。つまり、ハゴロモもオーディンをモデルにして描かれている可能性がある。 ↩︎
  2. BORUTO第2部32話時点、神術「十方」発現後の居士が対面している人物は、ボルトといのじんのみ。二人は命を失った経験があることから、オーディンに仕えた戦士であるエインヘリャルと類似している。 ↩︎
  3. ボルトは北欧神話でいうところのエインヘリャル、またはベルセルクに近い設定を持っている。ベルセルクはオーディンに仕える狂戦士。熊に取り憑かれていたとされており、「鬼神」のような力を発揮して戦うことができることからボルトと似ている。BORUTO第2部29話の扉絵からわかる通り、大筒木は鬼神とされている。
    エイダに関しては北欧神話のフレイヤと類似する点が多い。フレイヤには「オーディンに仕える軍団ワルキューレのリーダーだったのでは」という説がある。ワルキューレはほとんどが女性で構成されていた。まるでエイダ、サラダ、スミレの関係のようである。 ↩︎
  4. ミツキともう一人のミツキ(ログ)は『NARUTO外伝 ~満ちた月が照らす道~』で、自分の生きる意味「太陽」がボルトにあると考えていた。彼らは居士と自来也のように同じ遺伝子情報を持っている。 ↩︎

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