【BORUTO】忍界にシンギュラリティが到来する可能性を考察【ボルト考察】

考察

※BORUTO第2部、最新36話時点での記事です。読んでいない方はネタバレ等にご注意ください。また、個人的な妄想を含んでおります。

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『BORUTO』では、物語が進むにつれて「科学」と「進化」というテーマがますます重要になっています。 

特に注目したいのが、アマドの科学技術、果心居士の神術「十方」、そして全身を科学忍具によって改造されたカワキの存在です。 

これらを一つの流れとして考えていくと、忍界では近い将来、現実世界でいう「技術的特異点」、つまりシンギュラリティに近い出来事が起こるのではないかと思えてきます。 

そして、その科学革命の中心人物になる可能性があるのがカワキです。 

今回は、十方、アマド、カワキ、シバイ、そしてボルトの関係から、忍界にシンギュラリティが到来する可能性について考察していきます。 

① 十方がもたらす未来情報革命 

果心居士が手にした「未来を見る力」 

まず重要になるのが、果心居士の神術「十方」です。 

果心居士はもともと、殻のリーダーであるジゲン、 

つまり大筒木イッシキを倒すためにアマドによって造られた人造人間です。 

しかし、イッシキとの戦いで追い詰められた際、居士は神術「十方」を発現しました。 

十方は、あらゆる未来の可能性を見る能力です。 

居士は未来を見ることで自分の本当の役割を知り、その後の行動を大きく変えていきました。 

ここで重要なのは、十方が単なる「未来予知」ではないということです。 

未来を見るという行為そのものが、未来を変える可能性を持っています。 

ある未来を知れば、その未来を避けるために行動できます。 

逆に、未来で起こる出来事を利用して、自分に有利な方向へ進むこともできます。 

つまり十方は、「未来を見る力」であると同時に、 

「未来に介入するための情報」を与える能力でもあるのです。 

十方とアマドが組み合わさる意味 

そして第2部35話では、その十方を持つ居士がアマドの研究室へ連れ去られました。 

これは忍界にとって非常に大きな意味を持つ出来事だと考えられます。 

なぜなら、居士が持っている未来の情報と、 

アマドが持っている科学技術が組み合わされる可能性があるからです。 

アマドはすでに、人造人間の開発や科学忍具による身体能力の拡張、 

楔の復元など、生命そのものを改変する技術を実現しています。 

そこに未来の情報まで加われば、科学技術の発展速度は大きく変化する可能性があります。 

未来の技術を先取りできるのか 

第2部28話では、スミレが未来に発明する技術を使ってボルトの剣を修復しました。 

これと同様のことをアマドが十方そのものを使ってできるようになると考えられます。 

アマドが未来である技術を完成させていることを知ることができれば、その技術へ至る研究過程を大幅に短縮できるかもしれません。 

そうなれば、科学の進歩そのものが加速していきます。 

これは、シンギュラリティを考える上で非常に重要なポイントです。 

「特異点」という言葉との共通点 

ここで思い出したいのが、作中で使われている「特異点」という言葉です。 

現実世界でいう技術的特異点、シンギュラリティとは、 

一般的にはAIなどの技術が急速に発展し、人間による予測や制御が困難になる転換点として語られています。 

一方、『BORUTO』における特異点は、 

未来の情報を受け取った人物が運命に大きな影響を与える存在として描かれています。 

両者は同じ意味ではありません。 

しかし、非常に興味深い共通点があります。 

それは、 

「未来を知ること、あるいは未来を変える力を得ることで、それまでの未来予測が成立しなくなる」 

という点です。 

未来を知るほど未来が不安定になる 

未来を知れば、その未来を変えようとします。 

未来を変えれば、元々見ていた未来とは異なる未来が生まれます。 

さらに、その新しい未来を知れば、また行動が変わります。 

つまり、 

未来を見る  

 ↓ 

未来に介入する  

 ↓ 

未来が変化する  

 ↓ 

新しい未来を見る  

 ↓ 

さらに未来に介入する 

という循環が生まれる可能性があります。 

この循環が加速すれば、忍界は「未来を予測できる世界」から、 

「未来を予測すること自体が困難な世界」へ変化していくことになります。 

これは、技術的特異点によって未来予測が困難になる構造とも重なります。 

② 科学の時代の申し子 

カワキはすでに「トランスヒューマン」である 

では、その科学革命の中心人物になるのは誰なのでしょうか。 

私は、その候補こそカワキだと考えています。 

カワキは幼少期からアマドによって身体を改造され、 

現在では身体そのものが従来の人間とは大きく異なる存在になっています。 

これは、現実世界で語られている「トランスヒューマニズム」と非常に近い考え方です。 

トランスヒューマニズムとは、科学技術によって人間の身体能力や知能、 

寿命などを向上させ、人間の限界を超えようとする思想です。 

カワキは、まさに科学技術によって人間の身体そのものを拡張した存在なのです。 

カワキが科学を受け入れる理由 

しかし、カワキが科学を受け入れている理由は、 

単純に「強くなりたいから」ではありません。 

彼の根底には、「大切な人を守りたい」という強い思いがあります。 

カワキは、忍が自分の命を犠牲にして誰かを守るという考え方に疑問を抱いてきました。 

「守るために犠牲になる」のではなく、 

「そもそも犠牲を出さない世界を創ればいい」 

という発想です。 

これは非常に合理的な考え方です。 

そして、そのための手段として科学技術を選ぶことは、 

カワキにとって自然な選択だったのではないでしょうか。 

「忍の時代は終わる」の意味 

第1部冒頭で、カワキは「忍の時代は終わる」と語っています。 

この言葉を「忍者がいなくなる」という意味だけで考えると、 

少し物足りないように感じます。 

むしろ、 

「忍という従来のシステムそのものが、新しい技術によって置き換えられる」 

という意味なのではないでしょうか。 

忍は、修業によって時間をかけて力を身につけます。 

しかし科学技術を使えば、 

身体そのものを改造することで短期間に大きな力を得ることができます。 

危険な任務も、科学忍具によって代替できるかもしれません。 

身体能力の不足も、機械によって補えるかもしれません。 

科学技術の性能が忍を上回るようになれば、 

人々が科学に頼るようになるのは自然な流れです。 

つまりカワキの言う「忍の時代の終わり」とは、忍の思想が一夜にして消えることではなく、 

科学技術によって忍というシステムの必要性そのものが低下していくこと 

なのかもしれません。 

カワキは新時代の指導者になるのか 

では、その変化を誰が主導するのでしょうか。 

ここで、カワキが新たな指導者になる可能性が見えてきます。 

現在のカワキは、全能によって「ナルトの息子」と認識されています。 

つまり世界から見れば、彼は「火影の息子」です。 

さらに第2部36話現在の木ノ葉では、シカマルが暫定火影として立場を維持していますが、 

政治的にも厳しい状況に置かれています。 

また、 

大名側では忍里を存続させる必要性そのものについて議論されていることも描かれています。 

これは、忍という制度そのものが転換期を迎えていることを示しているとも考えられます。 

もし忍界が大きな変革を迎えるのであれば、従来の忍の価値観を持つ人物ではなく、 

新しい時代を象徴する人物が必要になるでしょう。 

その候補として、カワキは非常に適しています。 

科学によって「忍」は不要になるのか 

もしカワキのような存在が増えれば、忍界の価値観も変わる可能性があります。 

修業をしなくても科学技術によって強くなれる。 

危険な任務に自らの命を懸けなくてもいい。 

身体的な弱点も技術によって補える。 

そうなれば、科学技術を求める人が増えていくでしょう。 

その結果として、相対的に「忍」という存在の需要が低下する可能性があります。 

これは、カワキが望んでいる「忍の時代の終わり」ともつながります。 

③ シンギュラリティの先にいる存在 

神となった大筒木シバイ 

ここまで科学技術による進化について考えてきましたが、 

『BORUTO』にはすでに「進化の究極地点」に到達したとも考えられる存在がいます。 

それが大筒木シバイです。 

シバイは長い年月をかけて星々を渡り歩き、 

星の生命エネルギーが凝縮されたチャクラの実を食べ続けることで進化を繰り返しました。 

そして最終的には肉体すら必要としない存在となり、「神」と呼ばれる領域に到達しています。 

ここで重要なのは、シバイの進化には明確な終着点が存在しないことです。 

より多くの生命エネルギーを取り込み、さらに進化する。 

それを繰り返した結果、神と呼ばれる存在になったのです。 

シバイとシンギュラリティの共通点 

現実世界でシンギュラリティを語る際にも、人間が科学技術によって自らを改良し続け、 

最終的には現在の人間とは異なる存在になる可能性が議論されています。 

つまり、 

「自らを改良し続けることで、人間の限界を超えていく」 

という未来です。 

これはシバイの存在と非常に似ています。 

大筒木は絶えず進化する。 

シバイはその進化を極限まで繰り返した。 

そして神となった。 

そう考えるなら、シバイはBORUTO世界における「シンギュラリティの先」を象徴する存在なのかもしれません。 

カワキはシバイへ向かう存在なのか 

この視点から見ると、カワキの存在もより意味深くなります。 

カワキは科学技術によって自分の身体を改造し、さらに大筒木の力まで手にしています。 

つまり、 

科学による進化+大筒木の進化 

という二つの要素を併せ持つ存在です。 

その先に何が待っているのかは、まだ分かりません。 

しかし、もしカワキがさらに科学技術によって強化されていくなら、 

彼自身が「人間を超えた存在」へ近づいていく可能性があります。 

これは、シバイが辿った進化とも重なります。 

シバイとボルト、カワキの瞳 

さらに気になるのが、シバイとボルト、カワキの瞳の対応です。 

シバイは右眼に白眼、左眼に黒眼の瞳術を持っていると考えられています。 

一方、ボルトは右眼に特殊な瞳術を持ち、カワキは左眼に黒眼を持っています。 

これが意図的な対応だとすれば、 

ボルトとカワキが、それぞれシバイの異なる要素を持っている 

と解釈することもできます。 

現時点で、二人がシバイの未来の姿だと断定することはできません。 

しかし、シバイと二人の間には、単なる偶然では片づけにくい対応がいくつか存在しています。 

「シバイ」という名前と物語の関係 

さらに、「シバイ」という名前にも興味深い説があります。 

日本語の「シバイ」は「芝居」を連想させます。 

また、中国語表記の中には「芝居」と表記される場合もあります。 

もちろん、これが作者によって意図されたものなのかは現時点では確定していません。 

ただ、もしシバイが「物語を見る側」の存在として描かれているのだとすれば、 

非常に意味深です。 

神となったシバイは、人間よりもはるかに高い視点から世界を見る存在です。 

そしてボルトとカワキには、「これはオレの物語だ」という趣旨の発言があります。 

これは、自分自身で未来を選択するという意思表示にも見えます。 

これらをつなげると、『BORUTO』では「誰が未来を決めるのか」というテーマが浮かび上がってきます。 

④ 冒頭の決戦の意味 

ボルトとカワキは何を争っているのか 

ここまで考えると、第1部冒頭のボルトとカワキの決戦も違った意味を持って見えてきます。 

あの戦いは、単純な主人公同士の戦いではないのかもしれません。 

そこには、 

「人類はどこまで進化していいのか」 

「科学技術にどこまで依存していいのか」 

「力を得た人間は何を守るべきなのか」 

という問いが込められている可能性があります。 

カワキは、科学によって人間の限界を超えようとする。 

ボルトは、その力を持ちながらも、人間としてのつながりを守ろうとする。 

二人は同じ「大切なものを守りたい」という思いから出発しています。 

しかし、その方法が違うのです。 

カワキが望む「犠牲のない世界」 

カワキの思想を単純な悪として扱うべきではありません。 

彼が望んでいるのは、大切な人が犠牲になる世界を終わらせることです。 

忍の世界では、誰かを守るために別の誰かが犠牲になることが繰り返されてきました。 

カワキは、その構造そのものを変えようとしているのではないでしょうか。 

科学によって圧倒的な力を手に入れれば、自分一人で全ての脅威を排除できる。 

そうすれば、他の誰かが犠牲になる必要もない。 

この思想には、一貫した合理性があります。 

しかし、そこには大きな危険もあります。 

「力ですべてを管理する」という危険性 

未来を完全に管理しようとすれば、そこには自由意志の問題が生まれます。 

危険を排除するために人間を管理する。 

悲劇を防ぐために未来を固定する。 

誰かを守るために、その人の意思まで無視する。 

この状態になれば、「守ること」と「支配すること」の境界が曖昧になります。 

カワキが一人で全てを背負おうとするほど、この危険性は高まるでしょう。 

そしてこれは、ある意味で大筒木の思想とも重なります。 

大筒木もまた、自らの進化のために他者を利用します。 

「より高次の存在になる」という目的のために、他者の意思を顧みません。 

カワキは大筒木を倒そうとしているにもかかわらず、 

やり方を間違えれば大筒木と似た思想へ近づいてしまう可能性があるのです。 

ボルトが守るもの 

だからこそ、ボルトの存在が重要になります。 

ボルトが守ろうとしているのは、単純に「昔ながらの忍」ではありません。 

人と人とのつながりです。 

忍の本質は、強力な術を使うことだけではありません。 

誰かのために力を使うこと。 

仲間と協力すること。 

受け継いだ想いを未来へつなげること。 

これこそが、NARUTOから続く「火の意志」の重要な部分だと考えられます。 

忍と科学は対立する必要がない 

ここで重要なのは、科学と忍を二者択一にする必要はないということです。 

科学には、人間の可能性を広げる力があります。 

一方、忍には、人とのつながりや自己鍛錬、他者を守る意志があります。 

この二つは、本来なら共存できるはずです。 

科学によって身体的な弱点を補いながら、仲間と協力する。 

科学忍具を利用しながら、自分自身の力も磨く。 

危険な任務を科学技術によって減らしながら、それでも人間同士のつながりを大切にする。 

そのような「新しい忍」の姿が生まれる可能性があります。 

修業には科学とは異なる価値がある 

科学技術によって強くなることは、決して悪いことではありません。 

しかし、修業にも科学技術だけでは得られない価値があります。 

修業とは、単純に能力値を上げる行為ではありません。 

自分自身と向き合い、自分の限界を知り、それを乗り越えていく過程でもあります。 

そして、その過程で自分でも知らなかった可能性に気づくことがあります。 

科学技術が「外部から人間を拡張する力」だとすれば、 

修業は「内部から人間を成長させる力」と考えることもできます。 

だからこそ、科学が発展した未来においても、 

修業という行為が完全に不要になるとは限らないのです。 

ボルトとカワキは「二つの未来」を示している 

このように考えると、ボルトとカワキは単なるライバルではありません。 

二人は、忍界がこれから進む二つの未来を象徴している可能性があります。 

カワキは、科学によって人間の限界を超える未来。 

ボルトは、進化した力を持ちながら、人とのつながりを守る未来。 

そして、その先にはシバイという「神」が存在しています。 

だからこそ、二人の戦いは単純な善悪の戦いではないのです。 

それは、 

「人間は進化した先で何を大切にするのか」 

という問いに対する答えを巡る戦いなのかもしれません。 

まとめ――忍界にシンギュラリティは訪れるのか 

ここまで、忍界にシンギュラリティが到来する可能性について考察してきました。 

その根拠として考えられるのが、 

  • 作中で「特異点」という言葉が使われている 
  • アマドが極めて高度な科学技術を持っている 
  • 果心居士が未来を見る神術「十方」を持っている 
  • 十方によって未来情報が利用できる可能性がある 
  • カワキが科学技術によって身体を拡張している 
  • トランスヒューマニズムを連想させる存在が描かれている 
  • 大筒木が「絶えず進化する」思想を持っている 
  • シバイが進化の果てに神となっている 

という点です。 

もちろん、現時点で『BORUTO』が明確に「忍界でシンギュラリティを起こす」と描いているわけではありません。 

そのため、ここまでの内容はあくまで作中の設定と現実世界の概念を組み合わせた考察です。 

しかし、それでも非常に興味深い共通点が存在します。 

アマドは科学によって人間を改造する。 

居士は未来を見る。 

カワキは科学によって人間の限界を超える。 

大筒木は進化を続ける。 

そしてシバイは、その進化の果てに神となった。 

この流れを一本につなげると、『BORUTO』が「人間はどこまで進化できるのか」というテーマを描いているようにも見えます。 

そして、その問いに対する答えを決める存在がボルトとカワキなのかもしれません。 

カワキは、新しい時代を切り拓く革命児になる。 

しかし、その革命が人類にとって本当に正しいものなのかを問い直すのがボルトです。 

だからこそ、最終的に重要になるのは「忍か科学か」という二択ではないでしょう。 

科学の力を受け入れながらも、忍が受け継いできた「仲間を思う心」「家族を守る意志」「人と人とのつながり」を失わないこと。 

つまり、 

「忍と科学の共存」 

こそが、シンギュラリティを迎えた忍界が目指すべき未来なのではないでしょうか。 

そして、第1部冒頭で描かれたボルトとカワキの決戦は、その未来を巡る戦いなのかもしれません。 

それは「忍の時代」と「科学の時代」の戦いではありません。 

科学によって進化した人間が、それでも人間であり続けられるのか。 

その答えを巡る戦いなのではないでしょうか。 

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