【BORUTO】原型は夢を見ている?人神樹の正体を心理学から徹底考察【ボルト考察】

考察

※BORUTO第2部、最新36話時点での記事です。読んでいない方はネタバレ等にご注意ください。また、個人的な妄想を含んでおります。

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『BORUTO -TWO BLUE VORTEX-』では、サスケやモエギ、バグ、シンキが爪アカに噛まれ、「原型」と呼ばれる存在になりました。そして、その原型をもとに「人神樹」が誕生しています。

人神樹は単なるコピーではありません。

原型の記憶や本能、さらには深層心理までも受け継いでいるような描写が数多く登場しています。

そこで私が考えたのが、

「原型は木の中で眠りながら、人神樹として生きる夢を見ているのではないか」

という仮説です。

もちろん現時点では作中で明言されているわけではありません。

しかし、これまで描かれてきた設定や公式コメントを整理すると、この仮説を裏付けるような描写がいくつも見えてきます。

今回は、その根拠を一つずつ考察していきます。


根拠① 無限月読との共通点

私が最も注目しているのが、『NARUTO』終盤で登場した神術「無限月読」との共通点です。

無限月読にかかった人々は、神樹に取り込まれたまま眠り続け、それぞれが理想の世界を夢として体験していました。

一方、『BORUTO』で原型となった人物たちも、木に包まれ、目を閉じたまま眠っているような姿で描かれています。

両者を比較すると、

  • 木に取り込まれる
  • 肉体は動けない
  • 目を閉じたまま眠っているように見える
  • 意識だけが別の世界を体験しているように見える

という共通点があります。

もちろん、人神樹編で「夢を見ている」と明言されたわけではありません。

しかし、『NARUTO』では以前から「木に囚われた人間が意識だけ別世界を体験する」という描写が存在しています。

そう考えると、人神樹編もそのテーマを発展させたものなのではないでしょうか。

無限月読が「理想の夢」を見せる術だとすれば、人神樹は「原型の無意識が現実を体験する夢」と考えることもできます。


根拠② 公式Q&Aから見える「本性」

この仮説を考えるきっかけになったもう一つの理由が、池本幹雄先生の公式Q&Aです。

池本先生は、人神樹について次のように語っています。

人は誰しも、他者に対する「表向きの自分」というものを持っています。社会生活を送る上で必須となる「社会性」というやつですが、自我に目覚めたばかりの人神樹達はこの特性をまだ持ち合わせておらず、原始的で本能に忠実です。元となった人物と異なる印象の性格であったとしても、むしろそれこそがその人物の本性なのかも知れません。

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この発言で特に重要なのは、「表向きの自分」と「本能」「本性」という言葉です。

つまり、人神樹は原型の人格をそのまま再現した存在ではなく、社会性という仮面を取り払った、本来の人格が表面化した存在である可能性があります。

これは心理学でいう「無意識」に非常によく似ています。

夢は、人間の無意識や本能、抑圧された感情が表れやすい状態です。

もし人神樹が原型の本能や本性を受け継いでいるのであれば、人神樹は原型の無意識が生み出した「夢の人格」と考えることもできるのではないでしょうか。

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根拠③ 人神樹の本能は夢そのもの

人神樹には、人間とは異なる独特な本能があります。

例えば虫は、エイダを「捕食したい」という強い欲望を持っています。

さらに32話では、虫が突然デイモンの能力や過去について語り始めました。

その様子を見ていたエイダは、

「人神樹には原型の記憶(トラウマ)を想起させる本能がある」

と推測しています。

ここで重要なのは、「記憶を持っている」のではなく、「トラウマを想起する本能」があるという点です。

つまり人神樹は、必要な情報を検索しているのではなく、原型の深層に眠る感情や記憶が自然と浮かび上がっている状態なのです。

実は、これは夢と非常によく似ています。

夢の中では、自分でも忘れていた記憶やトラウマ、心の奥底にある欲望が突然現れることがあります。

人神樹もまた、欲望とトラウマという二つの要素によって行動しています。

これは単なるコピーではなく、原型の深層心理が表面化している証拠なのかもしれません。

では、なぜここから「原型は夢を見ている」という結論に至ったのか。

その理由は、「原型」という言葉そのものと、チャクラの仕組みに隠されていると考えています。

根拠④ 「原型」という言葉とユング心理学との関係

次に注目したいのが、「原型」という言葉そのものです。

『BORUTO』では、人神樹の元となった人物を「原型」と呼んでいます。

一方、心理学者カール・グスタフ・ユングは、人間の無意識の深層に存在する普遍的なイメージや心の型を「元型(原型、アーキタイプ)」と呼びました。

ユング心理学における元型とは、人間の心の奥深くに存在し、夢や神話、物語の中に象徴として現れるものです。

もちろん、『BORUTO』の「原型」という言葉が、ユング心理学の元型を直接意識したものだと断定することはできません。

しかし、興味深いのは、人神樹の設定とユング心理学の考え方に多くの共通点が存在することです。

ユングは、人間には普段社会で見せている「表向きの自分」と、心の奥底に隠された別の側面があると考えました。

そして、その隠された側面は夢の中で象徴的に現れることがあります。

池本先生も、人神樹について「表向きの自分」と「本能に忠実な姿」という表現を使っています。

つまり、人神樹とは原型の表面的な人格ではなく、心の奥底に眠る部分が表れた存在なのではないでしょうか。

もしそうだとすれば、人神樹とは原型が無意識の中で生み出した「夢の人格」と考えることができます。


根拠⑤ チャクラは原型と人神樹をつなぐ意識の媒体なのか

もう一つの可能性として、チャクラの性質にも注目できます。

人神樹は、原型となった人物のチャクラをコピーして誕生しています。

つまり、人神樹の中には原型由来の情報が存在していることになります。

『NARUTO』では、チャクラは単なるエネルギーではありません。

記憶や意志、生命情報を伝達するものとして描かれてきました。

例えば、大蛇丸は自身のチャクラを込めた呪印を通して、遠く離れた場所から情報を得たり、復活するための準備を行っていました。

これは、チャクラが単なる力ではなく、「存在の情報」を保存する媒体であることを示しています。

そう考えると、人神樹にコピーされた原型のチャクラも、単なる能力の再現ではない可能性があります。

原型の記憶や感情、意識の一部がチャクラを通じて人神樹へ伝わっているのかもしれません。

もしこの考えが正しいならば、原型は木の中で眠りながら、人神樹を通して外の世界を体験していることになります。

つまり、人神樹とは原型にとって「もう一つの身体」であり、その人生は原型が見る夢のようなものなのではないでしょうか。


左は最初に夢から目覚める人神樹になるのか

ここからは、さらに踏み込んだ個人的な予想です。

もし原型が人神樹としての人生を夢のように体験しているのなら、その夢が夢であることに気づく人物が現れる可能性があります。

それが「明晰夢」です。

明晰夢とは、夢を見ている途中で「これは夢である」と自覚する現象です。

夢の世界にいながら、自分の置かれている状況を客観的に認識することができます。

私は、この明晰夢のような現象が人神樹にも起こるのではないかと考えています。

そして、その可能性が最も高い人物が、人神樹・左です。

左は誕生直後から、

「一体、オレ達は何者なんだ…?」

という疑問を抱いていました。

これは単なる疑問ではありません。

自分という存在そのものを疑っているのです。

他の人神樹が本能や目的に従って行動する中で、左だけは自分自身へ意識を向けています。

この特徴は、原型であるサスケと非常によく似ています。


サスケと左に共通する「違和感を見抜く力」

サスケは『BORUTO』第1部ラストにおいて、神術「全能」による記憶改変の影響を受けました。

しかし、完全にその現実を受け入れることはありませんでした。

サスケは、

「何かがおかしい」

という違和感から、世界の異変に気づいたのです。

これはサスケがこれまでの人生で何度も見せてきた特徴でもあります。

イタチの真実。

木ノ葉の歴史。

忍というシステムそのもの。

サスケは常に、周囲が当然だと思っている現実を疑い、その奥にある真実を探し続けてきました。

もし人神樹が原型の本質を受け継ぐ存在ならば、左もまた、この「疑う力」を受け継いでいる可能性があります。

夢の中で違和感を覚えた者だけが明晰夢を見るように、左もまた、自分がいる世界の違和感に気づき始めているのではないでしょうか。

【BORUTO】人神樹・左とは何者か。正体を徹底考察!【ボルト考察】
左については、既に作品の中でいくつかの情報が示されています。「サスケを原型にしてチャクラをコピーした、十尾の知的変異体」という表現でまとめることもできます。しかし今回はもう少し深い内容をご紹介します。具体的には「左は何をモデルにしているのか」と、「左の疑問の答え」という二つの視点から考察します。

「全能」と「夢」は同じテーマを描いている?

さらに興味深いのは、神術「全能」と夢の構造が非常に似ていることです。

全能は、人々の記憶や認識を書き換え、偽りの現実を本物だと思わせる力です。

一方、夢もまた、見ている本人にとっては現実そのものです。

夢の中では、ありえない出来事が起きても、それを疑わないことがあります。

しかし、何か小さな違和感をきっかけに、

「これは夢なのではないか」

と気づくことがあります。

全能に気づいたサスケ。

そして、人神樹として生きる世界に疑問を抱く可能性がある左。

この二人は、

「与えられた現実を疑い、本当の自分を探す存在」

という共通点を持っています。


まとめ:人神樹とは原型の無意識が見る夢なのか

ここまでの内容を整理すると、人神樹は単なるコピーではなく、原型の深層心理が形になった存在である可能性があります。

原型は木の中で眠り、人神樹として世界を体験する。

人神樹は原型の本能、欲望、トラウマを反映する。

そして、もしその存在が自分の正体に気づいた時、それは夢から目覚める瞬間になる。

特に左は、「俺は何者なのか」という問いを持っている点で、他の人神樹とは異なる存在です。

もし左が、自分がサスケを原型として生まれた存在だと理解する日が来るなら、それは人神樹にとっての「明晰夢」の始まりなのかもしれません。

『BORUTO』第2部では、神術や科学によって「人間とは何か」「記憶とは何か」「自分とは何か」というテーマが描かれています。

その中で、人神樹という存在は、

「本当の自分とは何か」

を問いかける存在なのではないでしょうか。

そして、その答えに最初にたどり着く人物こそ、人神樹・左なのかもしれません。

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